眠り

大学生の頃から眠りに軽い問題を抱えている。ちょうど二十年になる。いわゆる中途覚醒という症状で、一晩に必ず二、三回目が醒める。主に喉や口の渇きを覚えて目覚めるので、当初は糖尿病かと疑ったが、血糖値は正常。顎関節症などの口のトラブルも抱えているのでそれが起因していると思われる。それと運動不足にストレス。まあ脆弱な現代人の典型というところか。
症状が出始めた頃はかなり驚いたことを記憶している。なにしろ、ふわっと目覚めるかんじではなく、文字通り「がばっ」と寝床で上半身を起こして覚醒するのだから。時には無意識にベッドの上に立ち上がっていたときもあった。それが一晩に多いときで三、四回。覚醒するたびに力を使うのか、とにかくぐったりと疲れてしまう。何時間寝ても寝た気がせず疲れが蓄積するかんじ。しかし二十年もこの症状と付き合っていると慣れてしまったのだろうか、あまり気にならなくなった。人間はいろんなことに慣れるものなのである。