冷たい密室と博士たち

結局のところ再読はこれから始めることにしました。S&Mシリーズ第2作です。なぜか。僕は子供の頃から小説や音楽は制作年順に追って鑑賞したいというクセがあるのです。その方が何となく作者の感情や時代の雰囲気を共有できるような気がするからです。で、先週森博嗣の四季シリーズの第一作春(作者によれは四季はシリーズではなく春夏秋冬でひとつの作品ということですが)を読み終わったとき、これは夏を読む前にもう一度S&Mシリーズを再読した方がいいな、と思ったのです。というのも森博嗣のS&Mシリーズはいちおう全10作を読了したのですが、いきおいで読み飛ばしたって感じでどうもはっきり理解していなかった感じだからなのです。こりゃ復習が必要だな、と。そこで「F」を再読すべく態勢を整えたのですが・・・しかしここで一筋縄ではいかないのが森博嗣先生。先生のHPやいろんなところで記されていますが、執筆順では「F」が四番目で、処女作は「冷たい博士」であることが判明。さてどうするか。発表順を採るか執筆順か。物語の時間軸でいえば四季夏が先だが。熟考の末、今回は執筆順にしました(森作品ではこの執筆順という選択も、あまり意味をなさないとは思いますが)。そんなことどうでもいいではないか、何から読んでも同じじゃん、という声が聞こえますが。

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)