断絶

 1972年モンテ・ヘルマン監督作品。原題「TWO-LANE BLACK-TOP」
 どうしてももう一度観たい映画が二本あって、その一本がこの作品(もう一本はニコラス・ローグの「地球に落ちてきた男」)。最初に観たのがTV放映で、たしか1983年か84年のことだったと記憶している。それから二十数年、とにかくもう一度観たかった。この映画は「イージー・ライダー」「バニシング・ポイント」と共に70年代アメリカン・ニューシネマ、ロードムービーの傑作として語られることが多いが、僕にとっては青春映画歴代ベスト3に入る一本なのだ。男二人女一人の青春映画黄金律に中年男&少女の構図もくっついた涙モノの一本。監督良し、脚本良し、キャスティング良しの傑作です。
 以前観たTV放映では時間の関係でシーンがカットもされていただろうし、テレビサイズにトリミングもしてあったと思う。何より夜のシーンが暗くてよく見えなかった。DVDのコメンタリーでも語られているように、夜のシーンではほとんど照明を使わなかったとか。そのせいかTV放映でははっきり見えない部分が多くて、ずっと気になっていた。その不満が今回のDVDでは解消され大満足。それにしても最近の旧作のDVD化では監督のコメンタリーが映像特典で入っていることが多いのでうれしいです。5,000円出してDVDを購入した甲斐がありました。
 実はジェイムス・テイラーやデニス・ウィルソンを知ったのはほんのわずかだけどこの映画でのほうが先なんですよね(^_^;)それにしても主演の四人の内生きているのはジェイムスだけとは悲しい。ローリー・バードが出演しているもう一本「コックファイター」をぜひ見なければ!

断絶 [DVD]

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