青春映画とは何か

 ちょっとワケあって昔観た映画を二本見直しました。『セント・エルモス・ファイアー』(1985)と『ヒポクラテスたち』(1980)。
で、今日はまず『セント・エルモス・ファイアー』から。
 1980年代の中盤にはコッポラの『アウトサイダー』に始まるいわゆる“ブラッド・パック”ブームと『ダイナー』や『ブレックファスト・クラブ』などの作品に代表される青春映画ブームがありましたね。『セント・エルモス・ファイアー』は僕らのサークル内でも(若干の否定派はいたものの)概ね好意的に受け止められていました。僕自身も、そのテーマ性はもちろんのこと、脚本や演出上のハリウッド的映画術というか映画職人たちの技に感心していました。この作品で僕の一番のお気に入りはエミリオ・エステベスが憧れの女性を追っかけてずぶ濡れでパーティに侵入するところと、スキー場のロッジまで追っかけていくシークエンスです。ストーリー上は一番“軽い”役割なんですが。もちろんあらゆるシーンに愛着があります。まさに“青春そのもの”ですから。それにしてもデミ・ムーアは美しい。とくにDVDの映像特典に入っていたメイキングビデオでインタビューに答える場面はね。
セント・エルモス・ファイアー [SUPERBIT(TM)] [DVD]